さとび冬号と並行して進行中のSATOBICO BOOKSのご案内です。2020年冬から2022年夏にかけて、さとびで連載した「身の丈しごと研究室」がBOOKになります。
戸上さんとの出会い
さとびフレンドリーな読者のみなさんから「身の丈っていう言葉がすごくいい!」と好評をいただいてきました。著者の戸上昭司さんは、奈良へ移住して二年めにさとびを知ってくださったそうです。さとびははじめ、読者さんとして出会いました。ふと思い立ち、お話をうかがってみると、それぞれが同じようなことを考えているのがわかってきました。
「会社に勤めることだけが仕事なんだろうか。営利を追求して目標を達成することが仕事なんだろうか。志を持って生きると貧しくなるのなら、誰もができることではなくなる。でも、ちゃんとやりたいこともやめずに、ちゃんと生活できて、ボロボロにならずに、生き生きと歩める道があるとしたら、それはなんだろう」とあなんが問いかけると、戸上さんはまさにそういうことを研究してきたというのです。さっと出てくるメモ帳にある情報が数字に基づいていて、一瞬にして研究者の気配が漂い始めました。しかも文章も達者のようなのです。それからしばらく後には、連載をお願いすることになっていました。
そのキーワードになったのが「身の丈」というコンセプト。あなんが「等身大」と呼ぶものと似ていました。
身の丈とは?
私が伝えたい「身の丈」は、自分自身に与えられた丈をちゃんと使いましょう、というものです。決して、身の程をわきまえて、こじんまり生きて、身の丈を余らせて一生を終えることではありません。また、身の丈を大幅に超えて無理をした結果、丈を損傷させたり、命を短くさせたりするような生き方でもありません。身の丈は年齢や経験によって成長しますから、今の身の丈が足らないからと言ってすぐに諦めることもありません。こういったことも踏まえて、自分自身の「身の丈」を精一杯使ってする「しごと(為事=すること)」という意図で、「身の丈しごと」は命名されました。(戸上さん)
「身の丈しご研究室」連載から3年。
連載も終わり、バックナンバーを読み返す機会も減ってきたこのごろ、どうしても身の丈しごとのことはBOOKにしておきたい気持ちが大きくなってきました。
そこで、戸上さん自身も身の丈しごとびとであることもふまえつつ、実感のこもった手引書をまとめていただくことにしました。すぐさま快諾いただきまして、連載を再編集しているうちに、戸上さんからの大幅な加筆改訂が加わり、書き下ろしに近いブックになっています。連載を楽しみにしてくださっていた方も、今初めて身の丈しごとという言葉にピンときてくださった方にも、きっと喜んでいただけそう。
ただいま校了にむかってカウントダウン中で、年内には発刊のお知らせができそうです。「身の丈しごと」にピンと来るみなさま、乞うご期待のほどよろしくお願いしたします(^^)
さとびでは、今「身の丈しごとびとに会いました」という連載も行っています(取材・文は戸上さん)。
最近の「身の丈しごとびとに会いました」
自分を盛らずに。
自分を卑下せずに。
100%で生きてるか。
わたしは、身の丈しごとという言葉から、そんな問いかけと励ましをいただいています。
あなんは、これからは「自分で考え自分で決め、自分の本質に沿って進む」ということが(上手いか下手か・大きいか小さいかは関係なく)大変重要になってくるという気が無性にしています(考えなくても乗っかっていれば進めますが、どこへ連れて行かれるか、わかりませんよー)。まだまだ、身の丈しごとのなんたるかを追い求めたいさとびです。
PS
実は、SATOBICO BOOKS は来年もまた新刊を発行するべく準備を進めています。これまた、人気の連載がブックに。もう少し形になってきましたら、お伝えしますね。