「生活にプラスされたら嬉しくなるようなものづくりを目指して、一針一針丁寧に刺しています」
というdeer plusの小林たかえさんは、毎年TEtoTE マルシェにも出店していただいているTEtoTEのお仲間。次号となる秋号(さとびvol.63)の連載「身の丈しごとびとに会いました」は、この方にお会いしました。
ご主人がdeer booksという活動をされており(こちらも素敵なんですよ)、奥様のたかえさんもいっしょに出店されることが多かったことから、deer books にプラスと生活にプラスという意味を込めているそうです。
deer というと、鹿の意味ですから、「奈良」らしさを象徴したネーミングなのだとわかりますけれど、カタカナで「ディア」というと、同じ発音のdearも連想しますよね。手紙文の最初に dear誰々(親愛なる誰々様)って書く、あれです。まさに、親愛なる大切なものとして生活にプラスしたくなる、かわいい雑貨、こぎん刺しをお作りになっています。
活動の広がりにTEtoTEが少しお役にたったそうで大変嬉しいです。
こぎん刺しは、青森の刺し子。
江戸時代、津軽の農民たちは麻の着物しか着ることが許されなかった。津軽の厳しく長い冬を少しでも快適にやり過ごすため、保温と補強のため 、麻布に木綿の糸で刺し子を施すようになり、やがて「津軽こぎん刺し」が生み出された。(弘前こぎん研究所HP)
そんな伝統を尊重しながら、現代のセンスに合うような雑貨を制作なさっています。目の荒い生地に系を刺すこぎん刺しは、ひと目でも間違うと、模様が崩れます。丁寧に目を数えて針を刺すそうです。面積が広がるほど、手間暇がかかります。ひと針、ひと針、描かれた模様の美しいこと。
こぎん刺しがもつ厳しく哀しい物語と、小林さんの愛情が重なって、じんときます。
作品も、ふだんのファンションも、とてもおしゃれな小林さんは、
なんと、学生時代には服飾の勉強をされていたことがわかり
すっきり腑に落ちるあなんでした。
執筆は、いつもの身の丈しごと研究家の戸上昭司さん。
左が戸上さん。右が小林さん。手前にあるのは、前回の身の丈しごとびと・ダブルマウンドウッドワークの阿部崇さんに制作を依頼されたというフレームに飾られた最新作。本来は生活の道具であるこぎん刺しですが、インテリアとしても欲しくなりますね。
服飾を学んでいた小林さんが、結婚を経て、こぎん刺しを始められてから今日までのこと、これからのこと、しっかり伺いました。なぜか、小林さんには「こうしたいー!」と思っていたら、偶然そうなってしまう人、という印象を持ちました。身の丈しごとの極意でしょうか?????最近は「雑誌に載りたいー!」と思っていたそうです。さとびはちいさな雑誌ですが、一応、夢が叶ったっていうこと?になるのか???そう思っていただけたなら嬉しいことです。
取材はさとびこの部屋?で行い、アフターには、おやつタイムをお楽しみいただきました。
部員Mさんお手製のいちじくのジャムをかけたヨーグルト、朝から仕込んでくれたとうもろこしのポタージュスープ。ドリンクは、うちの畑で育った赤シソで(Mさんが)作ったシソジュースです。
取材中、最初から最後まであなんは、とっても楽しかったのですが、書き手さんはこれからが大変です。何とぞ、よろしくお願いいたしします。ご入稿、楽しみにお待ちしています。
さとびの連載「身の丈しごとびとに会いました」は
10月10日発行の秋号に掲載します。
ぜひお読みになってみてくださいね。
さて、ここでディアプラスさんから
近々開催されるワークショップの
お知らせがございます。
達成感のある
ワークショップ
こぎん刺しのピルケース
●日時
9月10日水曜日
13:00 ~ 15:30
●料金
3500円+1200円材料費
●場所
まほろし
インスタアカウント@mahoroshi2020
●人数
4名募集
青森の刺し子こぎん刺しで雑貨を作ってみませんか?
補強と保温のために刺し始められたこぎん刺し。
生活の知恵から生まれました。こぎん刺しの技法を使ってピルケースを作ります。
薬だけでなく、アクセサリー入れにも使っていただけます。
インスタの@deerplus_koginに
DMでお申し込みください。
少し細かい作業なので、リーディンググラスや拡大鏡が必要な方はお待ちください。
持ち物
20cmくらいの定規
糸切りばさみ
楽しく、おしゃべりしながらこぎん刺しできたら嬉しいです。
お待ちしてます。
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とのことですので、奈良市近郊の方
かわいい雑貨づくりに興味ある方
お申し込みされてはいかがでしょうか。
すでにお席が埋まっていたら、お許しくださいね!!(SNSでは、もう少し早く投稿していたので間に合ったらよかったのですが…)
さとびごころvol.62 2025 summer
特集 雑草のある暮らしガイド(増ページ)
さとびこブックスの最新刊、好評いただいております。
ご縁をつなぎ夢をつむぐ 恵古箱の扉
奈良県葛城市の人気古民家カフェ、恵古箱の店主メグさんこと、上山恵さんの15年間を見つめました。編集コンセプトは「あなたのおうちに恵古箱を」。恵古箱ファンのみならず、そのときどきの等身大の夢にむかって精一杯に、いつも挑戦しているめぐさんから、日々インスピレーションをうけとっていただけることでしょう。
最近、恵古箱デビュー前のメグちゃんを知る、あなんのなつかしいお友達からご注文をいただき、「なんともいえない感動」と言っていただけました。Kさん、ありがとうございます。ずっと奈良で暮らし続けてきて、年を重ね、今いろんなことが巻き取られてきているんだなと感じています…。