みなさんは、『世界で最初に飢えるのは日本』の著者、鈴木宣弘氏をご存知ですか。さとびでは、vol.56(2024冬)特集「お米が食べたい」の中で紹介しましたので、読者の方は(それも、隅までお読みの方の場合は)ご覧になったことでしょう。
元農水省官僚として日本の実情をよくご存知で、現在は東京大学大学院農学生命科学研究科特任教授としてテレビや講演活動で(わたしからみると命懸けで)日本の食糧自給の危うさ、国防の観点からの重要性(緊急性)、どうすればいいのかを訴えてくださっています。三重県のご出身でもありまして、さとびが「だいたい奈良」と呼ぶ圏内にご縁のある方でございます。
刺激的な表現でどきっとさせられますが、「それくらいに捉えてほしい、今が重要なのだ」という思いでいらっしゃるのではと思います。
さとびで紹介した部分を引用します。
「どうすれば日本の食を守り、自給率を上げることができるのかとの問いに『世界で最初に飢えるのは日本』の著者で東京大学大学院の鈴木宣弘教授は『小規模』『ローカル』に活路があると述べている。小規模&ローカルの希望ある活路をみんなで見出していきたい」(さとびvol.56)
より具体的には、農家と消費者が信頼関係で直接つながることを提唱されています。小規模&ローカル、つまり大規模&グローバルの逆、まさに、さとびが大切にしたい思いと重なるものがあります。わたし個人も一度は講演を生で聞いてみたいと思っていたその方が、なんと今月23日(日曜日)、奈良県コンベンションセンターにいらっしゃいます。
しかも、参加無料。
たくさんのマルシェも並ぶそうです。ご都合の合う方はもちろん、午前中に用事のある方でも講演会だけでも聞いてみられてはいかがでしょうか。
また、その前日。オーガニック天平マルシェが開催されます。11時からはトークセッションもあり、さとびでおなじみの三浦雅之さんも登壇される13時からの部では、わたくしも呼ばれておりまして、トークの司会のようなことを担当してくださいと言われております。1時間だけのいい感じの時間。楽しく充実したひとときをみなさんと共有できればと思っています。
こちらもご都合があいましたら、お立ち寄りくださいませ。
さとびごころ vol.56(2024冬)特集 お米が食べたい
奈良県内、いや日本中のあちこちで「今、稲作を支えている高齢者の方が引退していけば、田んぼのある美しい風景を維持することが難しくなっていくのでは」という声が切実に聞こえてくるようになっています。
かたや、人々は、「食品が確かに高くなった」「節約しているけれど以前よりも食費がかさむ」と実感しています。お米こそ、ローコストで体にいい食べもの。
今、お米が食べたい。それも地域で栽培された、地域の農家さんを元気にするお米を。地域の田んぼを守るお米を。そう考える人に贈ります。