この記事はさとびごころVOL.24 2016 winterよりの転載となります。内容は掲載当時のものです。
なんとなく不調を感じるとき、薬や病院に頼る前に、自然の力や自然治癒力により安らぎや楽しさをもたらしながら癒すホームセラピーを提唱されているクレメンツかおりさんに、誰もが取り入れやすい自然療法について紹介していただきます。
元旦には家族でお屠蘇を飲まれましたか? お屠蘇は新年のお祝いと1年の無病息災のための薬酒。邪気を屠(ほふ)り、魂を蘇らせるという意味で〃屠蘇〃と呼ばれます。肉桂(シナモン)、陳皮(チンピ(ミカンの皮))、山椒(サンショ)、白朮(オケラ)、桔梗(キキョウ)、防風(ボウフウ(※))などが入っており、薬局などで屠蘇散として売られていますが、私たちは自然療法の授業の中で自家製の屠蘇ブレンドを作ります(医薬品に入る生薬もあるので一部は他のもので代用)。お正月が過ぎたら、屠蘇茶として風邪予防、冷え対策に毎日飲んで健康に役立てます。シナモン、山椒、陳皮などの香りが気を巡らせ、本当に魂が蘇りそうです。お屠蘇は飲みにくいと思われている方も多いですが、このお茶は美味しいんです!黒砂糖を少し入れると、より美味しくいただけますよ。
※防風は奈良県宇陀市大宇陀にある森の旧薬園にある、藤助防風が有名です。
この冬は見た目にも楽しめて、体の芯からポカポカ、美味しくふわっ~とした気分になれる薬膳酒を作ってみませんか?
【作り方】
お好みの薬用食材(1種類)クコの実やナツメ 約100g
焼酎 1リットル(25度以上)
1 清潔な密閉ビンと材料と焼酎を準備する。
2 ナツメは半分くらいにカットすると早く飲めます。クコの実はそのまま、紅花などは細かいので小さいお茶パックなどに小分けします。
3 容器に材料を全て入れて、密閉し、ときどきフタは開けずに混ぜながら浸けます。1ヶ月ほどで飲みごろに。
4 お好みではちみつを入れて、お湯割りなどでお飲みください。
※焼酎の代わりに清酒やジン、ホワイトリカーでも良いですがアルコール度数が低いと腐りやすいのでご注意ください。
【クレメンツかおり】
1984 年フランスでアロマテラピーに出合ったことをきっかけに、色彩心理療法、気功療法、クリスタルヒーリング、フィトテラピーなど様々な自然療法を学ぶ。自然療法士(ナチュロパス)養成校” 自然療法森の学校” では、アロマテラピーを中心に、薬膳療法、鉱物療法、日本の薬草療法などのセミナーも開講。
さとびごころVOL.24 2016 winter掲載