この記事はさとびごころVOL.49 2022 springよりの転載となります。内容は掲載当時のものです。
昨年この愛菌家コラムを連載中に、結婚して母となった草野みなみちゃんによる、愛菌子育ての実況中継です。子育ての終わった方には懐かしさを、今まさに子育て中の人には愛菌ライフのエッセンスをお楽しみいただけます。(編集部)
こんにちは。雪や荒天の多かった冬を越え、今年も春が来ましたね。お日様のエネルギーが日に日に早く部屋の中に入って来るようになったのとシンクロして(うちはカーテンはレースのみ、朝の自然光で起きます)2歳になった娘の目覚める時間がどんどん早くなり、彼女の起きる前に朝支度をしておきたい母は子どもは自然と調和しているなあなどと思いながら焦らされる今日この頃です。
さて、何かとせわしない春ですが、この時期に愛菌家としてみなさんにおすすめしたいことの一つに「春みそ仕込み」があります。寒い時期に仕込むイメージのあるお味噌ですが、実は一年中いつ仕込んでもOK。昔から冬は農閑期で時間があり、また冷蔵庫などの無い時代に麹を劣化させず扱うには寒い方がいいことや、収穫した大豆の調整も終わりちょうどタイミングが良かったために寒い時期に仕込んでいたと思われます(細かいことを言えば冬の方が空気が低温・乾燥していて雑菌が少なくカビが発生しにくいなど、理に適っているところも)。
でもさすがに夏は豆を煮るのも暑いし冷めないしでおすすめしません。仕込んでから徐々に暑さを経験して発酵するのがお味噌なので、春の間に、遅くとも梅雨までに仕込めば一番早くてこの秋にはお味噌として食べられます◎もちろんそれ以上熟成させても。
お味噌の原料は大豆、米麹、塩、これだけです。米麹は酒屋さんやお味噌屋さん、今やスーパーでも買えます。注意してほしいのは生と乾燥させたものがあること。今回のレシピでは生麹を使っていますので、乾燥麹を使う場合はパッケージに書いてある要領で麹を戻してから使ってくださいね。大豆は国産の新しいものが煮えやすく、塩はミネラルの多いおいしいお塩を使うとまろやかな味のお味噌に仕上がります。作り方は下記をご覧ください。お味噌は腐らないので何年寝かせても大丈夫…ね、意外と簡単でしょ?
ところで私事ですが、この度第2子を授かり、あっという間に6月上旬に出産予定です。今回もつわりゼロでしたが2人目で男の子ということもあってか、お腹の大きくなる早さに驚かされました(笑)。すくすく育つ長女と同様に、この子も母乳・布おむつ・石けん無し・ノーワクチンを基本とした愛菌子育てで育んで行くつもりです。産後養生のため次号はお休みを頂きますが、また秋号でどたばた愛菌子育て報告ができることを楽しみにしています◎
さとびごころVOL.49 2022 spring掲載
文・草野みなみ
東京農業大学短大醸造学科出身。ライフワークとして「発酵ワークショップ」を随時開催。