みなさんの家庭には、テフロン加工のフライパンはありませんか。普通、ありますよね。現代では、テフロン加工があまりにも当然になりましたね。なにしろ便利です。炊飯器のごはんも取れやすくて洗いやすい。フライパンもくっつかない。クッキングシートも強い味方。。。(ちなみに、テフロンは商標で、一般的な言い方ではフッ素樹脂加工)
それらが有害だとは、思いたくありませんでしたが、最近問題になってきていますね。
PFASとは何でしょうか。
どんなふうに有害なのでしょうか。
現状はどうでしょうか。
どう変えていけばいいでしょうか。
今日はそんなお話を書いてみます。
PFASとは何でしょうか。
P(ペルおよびポリ)F(フルオロ)A(アルキル)S(化合物)と言われても覚えにくいですね。有機フッ素化合物の総称でピーファスと呼ばれています。1万種類以上あるとのことで全部が全部毒性があるとはされていないようですが、PFOAやPFOSなどは有害性が指摘されており、製造が禁止されているそうです。(それのに影響が出ている)
そんなにたくさん種類があるのでしたら、わたしたち素人にはどれが安全なのかよくわからなかったり。安全だとされるテフロンのフライパンも、剥がれてきたり、高熱で使ったりすると有害とされています。実際、使っていると剥がれるので、買い替えの頻度が高くなってしまう。剥がれたコーティングはどこへ???体からは排出されるそうですが、自然界から消えるわけではない…と考えると、なるべく使わないにこしたことはない、と思えてきます。そして「安全です」とおっしゃるメーカーさんの品を使うのであれば、メーカーさんおすすめの使い方で正しく使うことかな。
ただちに命に別状はないものの、長い間使うと健康被害があるといわれ、体内に入ったら排出されず、川や地下水も汚染され、水道水からも検出されるそうです。2022年に水道水からの検出が飛び抜けて高かった岡山県吉備中央町では、化学工場からの廃棄物に含まれるPFASを除去するために使われた活性炭の産業廃棄物が水源近くに放置されていたことが原因ではないかと言われています(現在は対策がなされ飲用できるそうですが、住民の不安はいかほどでしょう)。
参考サイト
どんなふうに有害なのでしょうか。
先述の吉備中央町では、「この街に越してきてから流産を繰り返した」との発言がありました。アメリカのミネソタ州では3Mの工場のある街で、こどもたちや社員に深刻な健康被害がでて、PFASの危険性があきらかになった例があります。自然界にない化合物は、人間の予想を超えた負の結果を招くことが多いですよね。便利なものには毒がある。わずかな毒も、蓄積されていけば恐ろしいものになるでしょう。
参考動画(YouTube)後半にアメリカの例がでてきます
現状はどうでしょうか。
参考動画(YouTube)
奈良県はどうなのでしょうか。一例として奈良市では、目標50ng/リットルに対して、一桁台が多く安全が確認されていました。ゼロではありませんでしたが…。
どうであれ、PFASのない生活が考えられないくらい、あらゆるものに使われてきた以上、それはどこかで(化学工場で)産業廃棄物を生み出しているはずで、そしてどこかに廃棄されているかもしれないのですから、シンプルに、PFASから離れる(自然に近づく)ということを考えていくしかないと思います。水道水だけを解決しても(もちろん緊急性は高いと思いますけど)環境に蓄積され続ける限り、問題は残り続けるでしょう。急には無理でも、変わっていきたい。消費行動が変わると、メーカーも変わるのが世の常、これからどんな商品が「よく売れる」ようにすればいいでしょうか。
それにしても、、、、少なくとも今の日本に残された美しい場所だけは、もうこれ以上汚染されませんようにと願うばかりです。水を安心して飲めるのは、日本の誇りと思っていましたが。。。。
どう変えていけばいいでしょうか。
わたしも何かを変えようと思い、わかりやすいものでいうとフライパンでした。炊飯器も、本当は土鍋にするなどしたらいいと思うのですけど、(わたし個人なら土鍋炊飯でもいいんですけど…)我が家の厨房大将Mさんは、便利が大好きな人で、そうそうすぐには変えないと見ています。Mさんにはご飯づくりをお世話になることも多く、一気に変えようとすると喧嘩になるかもしれません。でも、何かひとつでも。。。と、思いまして、「グリーンパンが欲しい」と言ってみましたら、すんなりと賛成してもらえました。
うちは、これと昔ながらの鋳物のフライパンを使っており、無事にフライパンの「脱PFAS」はできました。 フライパンひとつで大げさですね。なんてささやかな変化。ですけど、これもひとつの前進です。みなさんも、何か変えてみたエピソードがありましたら、教えてくださいね。
(今まで使っていたMさん所有のテフロンのフライパンも大切な道具にはちがいなく、捨てずに保管していただけることになりました。まだ使えるのに、やっぱり捨てないで欲しいー。道具に申し訳なくて)
グリーンパンは、フッ素コーティングをせず、セラミックを塗ったフライパン。メーカーによると高熱に強く有害物質が出ないとのこと。そしてツルツルしていて、使いごこちがフッ素コーティングに似ており、少しずっしりしていますが、片手でも十分扱えます。誰もが使い安いと思いました(鉄のフライパンはしっかり予熱を高めないと、くっつきやすいです。わたしは好きですけど、テフロンしか使ったことのない人は鉄の扱いは最初ちょっと困るかも)。
新しく美しいグリーンパンを使い始めて、この美しさをなるべく保ちたいと思いました。それには、強火を使わないことが必須とのこと(これはテフロンも同じ)。ガス火を着火すると、最初に最強になりますよね。それをすぐに中火に落としてから使い始めます。熱効率はいい感じで、中火でお餅もオムレツも、よく焼けますよ。使ったら感謝しながら洗って。片付けて。と、愛用しています。(わたしもキッチンは使うんですのよ)
おやつがわりのキャロットラベ。蓋をして、予熱も使って作ります。
だけど、本当は、人工的な便利なものの代わりに別の便利なものを求めるよりも、より自然に近いものを横着せずに楽しく使いこなせる人に、わたしはなりたい(雨にも負けず風)。
以前、風は奈良からでご紹介した藤川拓馬さんが、NHKに出演されたからか、とってもアクセスが増えていました。オーガニックサーチのみ、つまり広告の影響をうけていないナチュラルな検索によるアクセスでした。さとびの大判振る舞いで(?)過去時記事をアーカイブしております。
若者が、誰に薦められるともなく自ら「昔の日本は僕らの宝」と気づく、その現象に編集部はとてもとても希望を感じて、ときめきました!
藤川さんが掲載されたバックナンバーはこちらです
さとびごころVOL.49 (2022 spring)特集 「畑活デビューガイド」