この記事はさとびごころVOL.43 2020 autumnよりの転載となります。内容は掲載当時のものです。
昨年この愛菌家コラムを連載中に、結婚して母となった草野みなみちゃんによる、愛菌子育ての実況中継です。子育ての終わった方には懐かしさを、今まさに子育て中の人には愛菌ライフのエッセンスをお楽しみいただけます。(編集部)
こんにちは。あっという間に愛菌母ちゃん歴半年のみなみです。前回のコラムから3 ヶ月、その間に梅雨を越え猛暑の夏を越え…雨続きで布おむつが乾かず扇風機を当ててみたり、エアコンの無い我が家で赤ちゃんにあせもができないように暑い盛りには一日3回行水したりしながら…季節はもう、秋ですかー。
初めての赤ちゃん、初めての育児。家族親戚のいない土地で新米父ちゃん母ちゃんふたりで協力しながら赤ちゃんとの日々を送っています。赤ちゃんのお世話は24時間仕事。もちろん大変な時もありますが、わたしたちふたりの最近の口癖はともに「うちの子、かわいい~♡」です。はい、親バカも正しく育っています(笑)。でも最近あの赤ちゃん特有のケタケタした声を立ててよく笑うようになったうちの子、本当にかわいいんですよ…!!
ところで、子どもを持って初めて知ったことは、赤ちゃんの成長の早さです。具体的には生後3ヶ月で体重は出生時の約2倍になり、その後の3ヶ月では首がすわり寝返りを打ち腰がすわり、もうお乳以外の食べ物が摂れるようになります。
いやはや、ものすごいスピード変化です。大人になってからの半年なんて、気分的にも身体的にもなーんにも変わらずにいつの間にか過ぎちゃったりもしますが、赤ちゃんの場合は初めは小ちゃいのが一日中布団の上にいて、おっぱいを飲む以外静かに寝てばかりいたのが、たった半年後にはひとりで座っておもちゃを振り回しながら、「かまえ」「遊べ」と声をあげて催促してくるし(汗)。これはうちの子特有かもしれませんが、食べものに対する興味がものすごくて親が食べている物すべてに手を伸ばして掴もうとするし、離乳食をあげようとすればスプーンを自分で握って口に持って行きたがります。
そんなこんなでうちの愛菌赤ちゃんは病気もせず事故にも合わず、無事に育っています。
相変わらずお湯シャン・布おむつ・完全母乳ですが、離乳食として発芽玄米粥の裏ごしや自然栽培かぼちゃのペースト、オーガニックの豆腐などを与え始めたら、体の小さい割に食欲旺盛で最初からしっかりと食べてくれました。しかし、それと同時にそれまで毎日出ていたうんちが出なくなり、一週間近く出ないのでこれはさすがにと心配して綿棒で刺激してあげたら無事に出たものが初めての固形状でしかもにおいがあり(母乳のみの時のうんちはゆるゆるでヨーグルト臭)、健康な大人のそれのようで、色々な意味でびっくりさせられました。生後半年、まだまだ摂取エネルギーのほとんどは母乳からですが、大人のようなうんちを出せるようになった我が子がなんだか自立の一歩を踏み出したようで、やっとうんちが出たことへのうれしさと、あっという間に我が子が大きくなっていくことへの寂しさを、トイレでうんちうんち歌いながら噛み締める母なのでした(生後2ヶ月からトイレにかけさせ、うんちの歌を歌いながらさせています)。
それから、生後2ヶ月から始まり、一歳までに十数種類の接種が予定されている予防接種は、今のところ何も受けていません。村の保健センターから毎回丁寧なお知らせが届くのですが、直接保健師さんに受ける予定のない意向をお伝えしています。
わたし達愛菌夫婦は我が子に予防接種を受けさせない選択をしていますが、受けさせる選択をしている親御さんたちの考えも尊重したいと思っています。大切なことは受ける・受けないは個人の選択であり、義務や強制ではないということ。どんな選択をするにせよ、その結果に自身が納得できればいいのだと思います。
さとびごころVOL.43 2020 autumn掲載
文・草野みなみ
東京農業大学短大醸造学科出身。ライフワークとして「発酵ワークショップ」を随時開催。