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捨てられそうなものを今の暮らしにもういちど。 vol.3  古い道具にむきあうのと同じ気持ちで。

この記事はさとびごころVOL.24 2016 winterよりの転載となります。内容は掲載当時のものです。

 

ちいさな車での

移動販売をしていた頃から

今もずっと大切にしているひとつに

素敵なご縁からつながったモノヅクリをなさる方が

ひとつずつていねいにつくられたお品たちがあります。

見逃してしまいがちな

捨てられそうな素材が

その方の知恵と工夫で

「世界にひとつだけのもの」としてよみがっていく姿に

どうしても惹かれてしまう自分がいるのです。

たとえば

時代の流れと共に使用しなくなっている

ちいさな豆電球からつくられた

「ランプマン」と名付けられた

真鍮素材のキャラクター

たとえば

珈琲豆屋さんから大量にでる

麻袋からつくられた

鍋敷きやコースターなどの台所小物

たとえば

もうじき枯れてしまいそうな

葉や実の枝からつくられた

くるっとまるめただけのリース

そんなふうにして

捨てられそうな素材に命をふきこんで

よみがえらせてくれる

モノヅクリをなさる方の

発想の柔軟さに感動と尊敬をしてしまうのと同時に

きっと彼らは

わたしが古い道具にむきあっているのとおなじ気持ちで

モノヅクリをしてくださっているのだろうなと想えてきて

うれしくなってしまうのです。

そして、自分の暮らしを

たいせつになさりたいお客様が

その品を手に取られる瞬間にいあわせられることを

とてもうれしく感じるのです。

この気持ちは 古道具だけの活動をしていた頃には

あじわうことができませんでした。

こうして 年月をへて

自分をいれる器のかたちも

変化してきていることを感じながらも

わたしはこれからも

すてられそうだった

築50年の古いおうちで

モノヅクリの方の手からうまれる

すてられそうな素材からうまれた

愛おしいお品たちを たいせつにしていきます。

【恵古箱】葛城市内にある築50年の一軒家で、古道具、雑貨、ギャラリー、

カフェ、学びの企画を展開するショップ。

https://ekobaco.wixsite.com/ekobaco

さとびごころVOL.24 2015 winter掲載

文・メグ(恵古箱店主)

さとびごころ連載

メグ

古道具

恵古箱

捨てられそうなものを今の暮らしにもういちど。

葛城市

雑貨

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