さとびごころ秋号づくりの様子を、そろそろ始める頃になりました。その前に、夏号のおしまいのほうに掲載していたお知らせの件を。
思えば長い間、さとびを作ってきて、その間にイベントを企画したりワークショップの主催もしてきましたが、自分が講師になるという考えは全くなかったのです。教えるのが好きな人っていますけれど、実は「教える立場が好き」でないと無理じゃないかと、自分はそれにはあてはまらないと思っていました。それが、また。
なぜ。
きっかけとしては勧められたからなのですが、やりたい思いがあったことに気づかせてもらえたというべきかもしれません。
さとびごころ前身の「俚志」さま(当時|地域研究会発行)にお声かけいただき、創刊号をお作りしたのが2010年。わたしはさとびと一緒に年月を重ねてきて、さとびづくりからいろんなことを学ばせていただいて、その中で「自然と調和していくこと」の大切さや素晴らしさを伝えたいというふうに定着していきました。そして、発行元となった2018年からも、とてもありがたいことに、一度も休まず年4回、発行し続けて来れました。
けれど、一人でやっていますので、近い将来を考えたとき、わたしが終わったらこの灯火は消えます。まあ、執着はないのですけど、もしかして、何か伝えたいという動機を持つ人がおられたら、そして、それがさとびのコンセプトに通じるようなことだったら、その人をサポートすることがさとびの心をバトンタッチすることにならないかしら。。。。という思いが生まれてきていたところだったのです。
ですから、何かこう、文章やデザインの専門家になりたいというふうな人には向かない講座になると思いますし、そちら方面はすでにたくさんありますので、検索されてみてくださいね。
わたしが初めて雑誌らしきものを作ったのは高校時代でした。印刷のしくみも、編集や出版のことも何も知らず、ただ、文章を書くことと、コンテンツを企画することが面白くて、美術部の友人にデザインをやってもらい、二人で手作りの雑誌を作りました。結局、これが原体験です。
当時の資金は高校生のおこづかいで賄える範囲。やりたいことがしたい、作りたい、伝えたい、共有したいという思いだけで作っていました。読んでもらえることが嬉しかったし、楽しかった。最低限、文房具さえあれば、高校生でも作れるのが紙メディアです。
その後、大学在学中から情報誌の取材記者や編集の勉強などして、結婚して奈良に来てからは地域の紙媒体をいくつか経験し、フリーになった頃にさとびに関わり始めました。
当時と今とでは内容が違いますけれど、今は自分がいちばん価値があると思うテーマでさとびを作っており、企画から最終データの作成まで、編集に関することはワンストップでやっています。また、オフィスとしても当方にできることであれば幅広く、パンフレットや冊子、文章の相談や編集レイアウトデザインや、ウェブサイトの構築、印刷仕上げなどなど、お客様のご要望に応じてお受けしています。
(ただし、編集の意味はとても広くて、ヒットするかどうか?みたいな判断力も求められるようでございます。でも、マスコミで要求されるようなスキルは、あなんは持っていませんし、リトルプレスはむしろ自分にしかできないことに挑戦するのが面白いところなんです)
その、ひととおり&最低限のところを、誰かにお伝えできたら、あとはその人が好きなように「伝え手」としてのびのび成長してもらえたらいいんじゃないかなと。もし、活動はしなくても、「紙で伝える」ことって、あらゆる場面できっと役に立ちますし。
そして、ほのかな希望として、自然にも人にもやさしくありたいと思う人であり、なおかつ伝え手志望でもある人と出会ってみたいというのがあります。極端な話、デザインだけなら人に依頼することも可能です。文章が苦手なら(もちろん好きなほうがいいんですけど)書くことも依頼できます。でも、企画すること、リトルプレスを出そうと意図することは、その人にしかできません。逆に言えば、一番大事なのは、伝えたい(届けたい)思いのある人かどうか、ということだと思うんです。
こればっかりは、性分に関わることで、実際のところ、そういうことに全く興味がない人のほうが多いわけです。なので、このお知らせに興味を持ってもらえたとしたら、もう、その人はきっと作れると思います。スキル面では、受講者さんに合わせて伴走しますので、修了後の作品は必ず作れます。
というわけで、もし興味を感じていただけたら、案内書をお取り寄せいただき、ご検討いただければ幸いでございます。講座の期間は、月に1回ペースで3ヶ月予定です。
すでに数人の方から案内書のリクエストをいただいており、そのうえで受講をお申し込みいただいた方もありまして、とても嬉しく思っています。少人数開催ですので、残席はわずかですが、まだございます。
万一定員を超えるような喜ばしいことがありましたら、その方たちのためにまた企画しますから、さとびからのお知らせをチェックしてみてください(主にこのサイト)。
案内書をご覧いただいたうえでのお申し込み締切日は 2025年9月15日
初回開催日は9月30日
案内書より
これからは、本当の思いを伝え、共感する人たちがつながっていく時代です。素敵なリトルプレスを作る方たちとのつながりが生まれていきましたら、どんなに楽しいことでしょう。ご希望に沿いましたら、ぜひご参加をお待ちしています。
講師・さとびこ編集室 あなんセイコ
どなたかのお役にたてたら、嬉しうございます。
ちいさな紙メディアづくり講座の会場となるのは葛城市の恵古箱さん
SATOBICO BOOKS 最新刊は、恵古箱ブック・あなんの渾身作でございます(^^)
ご縁をつなぎ夢をつむぐ 恵古箱の扉