3月も今日でとうとう終わり。4月から仕事の担当が変わる人、子どもさんが進学する人などなど、節目を迎えられる方もあるでしょうか。なんとか、3月最後の日に更新できてよかったです。
ここ数日、さとびの追い込みや個人事業のほうの仕事も年度末とあって締切があり(あ、言い訳だ)、更新がとどこおりました。すいません。
それでも、アクセスしてくださった方、ありがとうございます。あちこち、読むところがたくさんありますので気が向いたらいつでもご訪問くださいませ。
今日は菜の花のことを記しておきますね。
あなんが畑活している場所に隣接して菜の花プロジェクトの畑があるんです。あなんは、その辺境を貸していただいています。その感謝の意味もあり、また実験の意味もあり、ひとつだけ葉の花畝を管理しています(と言っても定植した以外には、見守ること90%ですが)。
菜の花は秋に種をまき、定植します。
初年度は、みなさんと同じようにお手伝い。有機肥料を与えていましたが、雑草がすごくて菜の花が負けそうになるので頑張って草刈りしました。記憶があやふやですが、2年目か3年目か、無肥料に挑戦するも、成長がゆっくりで身長も低くてヒヤヒヤ。ちゃんと育てないと、栽培の目的である「種から菜種油を取る」歩留りが悪過ぎてしまい、申し訳なくてたまりません。
そこで、3年目(2023年)の夏に一念発起。さとびの取材を通して、菌ちゃん農法や大地の再生についての理解も進んでいたので、それを応用してやったことは。
畝をしっかり掘って、可能なかぎりの腐葉土(ということになっていましたが、主成分はチップ・1年近く戸外で保管したもの)、木の枝(あまり手に入らなかったけれど)、籾殻くんたん(購入しました)、米糠(発酵を促してくれと願って)、枯れ草を埋めました。雨の直後だったので、水路か?というくらい水が溜まっていましたが、腐葉土や籾殻くんたんや土でミルフィーユ状に埋めていくとなんとか形になりました。
ここで、写真を探してみると・・・・・あった。
部員さんといっしょに作ったのでした。懐かしい。
ありったけの枯れ草を乗せて、黒マルチ(個人的には使わないけどここでは確実性を選択して)。ところどころ通気穴。ところどこに土を乗せておさえを兼ね、毛細管現象で土の水分が浸み上がってくるようにする。周囲を土やフックで止めて。なるべく高畝になるように頑張りました。高さ40センチくらいにはなったかな。
黒マルチについては賛否あると思いますが、わたしの体験では、確実に育てるなら黒マルチだと判断したのです。もう、過去のように弱々しい菜の花になってもらうわけにはいかないと。
夏にこれをやっておいて、2ヶ月置いといて、秋(10月17日)に定植。
苗のときは、心細いほどに元気ない感じです。このあと、冬を迎えます。本葉が出ていますが寒さで赤くなってしまい、心配しました。でも、成長は順調。これまでになく元気にスクスク。そして春になると立派に花を咲かせ、おとなりの有機肥料栽培と比べても全然ひけをとらない元気っぷりだったのです。
わたしたちとしては大成功。次は、この効果が翌年も持続するのか。ということ。
次の年
収穫が終わった菜の花畑。お隣では、トラクターで撹拌が始まりましたが、わたしたちの黒マルチ畝はそのままにしてもらうようお願いしました。土を休ませようと、そのあとは何も植えずに過ごしました。秋になり、また種まきがあり、苗が育ちました。そして昨年同様に定植しました。冬の間は雑草も蔓延りません。
年があけて、今年3月の菜の花。とっても元気でした。
2年目の黒マルチは劣化していますが、まだまだ使えそう。春らしくなってくると、中心から芯が伸びて花が咲くのです。ここからの成長はスピードアップする感じがします。おとなりの有機栽培の菜の花と比べて、あきらかに大きく育っているのが嬉しかった。
競争しているわけではないのですよ。目標にしてるだけでございます。
もし、わたしたちの方法を試してもらえたら、有機肥料代が入らなくなります。よかったらやってみてほしいけど、「うまくいくの?」って心配されると思うので、実験として2年間、やってみたのです。幸い、無事に成長してくれましたので、かなり自信をもっておすすめできます。(たぶん、採用されないような気がしますけどー)
菌ちゃん先生によると、5年たったら黒マルチなしで栽培できるようになるとのことでした。まだ2年しかたっていないので、あと3年この方法で続けられたら、さらに楽しみなんですけどね。
今の感想
最初の仕込みには体力も資材も必要ですが、一度やってしまうと楽ちんでした。黒マルチを使うメリットは、雨で土壌菌が溺れ死ぬことを防ぐことができるということと、幼い苗が雑草に覆われてしまうのを防ぐこと。デメリットがあるとしたら、購入代がかかること(これは数年使えるので高くはないかも)、気になるのがマイクロプラスチックになるんじゃないかなあというところです。使用後はきちんと処理して、土に残さないようにします。
ではでは、本日はこのへんで。
次の投稿からは春号のインフォメーション中心でお送りいたします。もうすぐ発行の春号の特集は「自分の食べものを育てよう」。畑活がテーマです。はるはなのはな。春は畑活。楽しみにしていただけたら、嬉しいです。
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