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もうすぐTEtoTE| 錦光園の長野さんは、奈良墨のあたらしい魅力を伝え 伝統をつなぐ七代目墨匠

2月になりまして、TEtoTE MARCHEのお知らせが始まっています。フォローしていただきますと、今年バージョンのご紹介をご覧いただけます。当日までじわじわと更新が続きます。

https://www.instagram.com/tetote_project/ 

https://www.facebook.com/tetoteproject.marche 

【TEtoTE MARCHE とは】「会ってみたいな、作り手さんに。話してみたいな、使い手さんと。」をコンセプトに、TEtoTEプロジェクトがプロデュースする、作り手と使い手が出会う小さな MARCHE。

さとびも共催させていただいておりますので、このサイトでは、さとびと関連したご紹介をしてみますね。予備知識がありますと、会話が楽しくなるかもしれませんでしょう。「あの記事、見ましたー」みたいなところから、出会っていただけたら嬉しいです。


本日は「錦光園」長野睦さん。奈良墨工房の七代目墨匠です。長野さんに初めてきちんと対面したのは「風は奈良から」のゲストとしてお迎えしたときでした。

関東に就職されていた長野さんが、お父さんから、家業を廃業するつもりであると聞かされ、継承を決意。反対を押し切って奈良に戻り、奈良墨をとりまく厳しい現実を知って、どんなふうに取り組んでこられたかを伺いました。

さとびvol.43(2020 autumn) 風は奈良から

そんなご縁から、2023年、ひさしぶりにTEtoTEを開催しようと企画中のこと、「行列のできないマルシェを考えているんですけど、出てもらえますか」とお誘いしたら、「いいですよ」とのご返事。

内心、あまりにも小規模なマルシェなので、本当にいいんだろうかと不安になったほど、あっさりとOKしてくださいました。

それから翌年もその翌年もOKをいただき、「どうせ2月ごろだろうなあと思うから、予定してますよ」と言っていただけるまでになり、本当に嬉しい限りです。

長野さんと出会って、一番インパクトがあったのは、奈良墨などの伝統産業を生業としていく厳しさに対して、頭と情熱と体力を総動員して切り込んでいかれる姿。「本当は目立ちたくないし、ただ墨を作っていたい」と言いながら、「時代の流れに逆らうのは難しいのでは?」と思われがちなミッションに対して、なぜ諦めることなく、挑むことができるのか。その理由を理解したとき、対談中に泣くわけにもいかず、なんだか目から内側に涙がにじむようでした。

風は奈良からの取材の最後の最後に、(ものすごく言いにくそうでしたけど)語ってくれたこと。それは全身墨色になって自分を育ててくれたお父さんへの感謝だったのです。そこから始まって、産地を残したいという活動へつながっていました。

記事より

実を言うと、本当はただただ目立ちたくないし、人前に立ちたくないし。でも、今はそれをやって引っ込んでいたら、もう仕事も産地も消える。だから自分を封印して勇気を振り絞ってやっているところです。いつかは、工房にこもってひたすら目の前の仕事だけをやりたい。技術的にはまだまだですから高めたい。そのために、今は外に向かってやるというだけです。

長野さんには、さとびの別のシリーズ企画「身の丈しごとびとに会いました」でも、紹介させていただきました。

さとびvol.58 (2024 summer)

2020年の風は奈良からの対談から、4年。記事の中でも語られていたとおり、後継者を見つけること、橋渡しになることを続けてこられ、実を結んだケースも生まれていました。

その中で、最も伝統的な高級墨である「松煙墨」(赤松を原料とする煤から作られる墨)が存続の危機にあり、これを継承するために、あらたに意を決してのプロジェクトを2024年から立ち上がっています。さとびも、ほんのすこしお手伝いさせていただきましたので、記事にしてお伝えしています。

さとびvol.59  (2024 winter)


末尾にクラウドファンディングが始まる件を載せましたが、vol.59からvol.60が出るまでの間に、結果的には目標額を大きく上回る形で成功しました。(目標金額1,000,000円 支援総額5,626,000円 )

1400年続く「松煙墨」が途絶える危機。国産松煙の製造を継承する!(readyfor)

ただ、クラウドファンディングの成功はプロジェクトのほんの始まりにすぎず、「まだまだこれからも課題は山積」と語る長野さんの挑戦は、根気強く続いていくことになります。TEtoTEにいらっしゃるみなさまも、このプロジェクトの行末をいっしょに応援していただけたら嬉しいです。

伝統産業のものづくりは、職人技の継承とともに、その地の自然資源が守られなければ成立しない宿命を持っています。プラスチックや大量生産に置き換えることができない価値が致し方なく消えてゆくことで、わたしたちは伝統が伝えてくれる日本人の精神性も失いかねません。自然と心はリンクしている。それがさとびが大切にしたい部分です。

冬季は、お父さんがそうであったように手を真っ黒にしながらの墨づくりシーズンの只中です。そんな時期に、錦光園の長野さんがTEtoTEにやってきてくれます。きっと「すみからすみまで墨のお話」が聞けると思いますので、お楽しみに。

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TEtoTE MARCHE
2025年2月24日(月・祝)開催
場 所:森のねんど研究所(バスのご利用をおすすめします)
入場料:500円
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TEtoTEマルシェ裏

TEtoTEを題材に特集を作りました。出店者のみなさんが載っています。

さとびvol.57(2024 spring)特集「暮らしに手を」

長野さんを掲載したバックナンバー

さとびvol.43(2020 autumn)特集「自然の色 手作りの服」
さとびvol.58 (2024 summer)特集「自然にも人にもやさしい川」
さとびvol.59  (2024 winter)特集「森あるきはリトリート」

TEtoTE MARCHE

錦光園、長野睦、さとびvol.57、さとびvol.58さとびvol.59

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