今年1月から家族として保護犬バジルがやってきました。バジルは、ペットショップなどで売られている犬ではなく、野犬を保護して里親につないでいらっしゃる団体から引き取った犬です。
飼い主は編集部員(兼家族)としてわたしをいろんなところに連れていってくださっています愛犬家のMさん。バジルのためなら、どんなことでも(別人のように)惜しみなく世話をやきます。おかげでわたしは、
1.初めて家の中で犬を飼う
2.犬好きな人の正体を観察できる
という二つのことを経験させていただいております。飼い始めて約半年、犬好きの影響を受けて、だんだとわたしもバジルを家族の一員と思うようになってきました。犬が好きな人に読んでいただけたら、あるある話が含まれているかもです。
溺愛系のおとうさん、多少ツンデレ系のおかあさんのもと、バジルは生まれた頃のトラウマも感じさせないほどに幸せそうです。
「犬を飼う。絶対に飼う」
Mさんは現役を引退して週3日勤務の仕事に変わり、少し時間に余裕が生まれると、もともと我慢していた願望をもう抑えることができなくなってしまいました。
ふだんから妄想レベルの会話で「もしも犬を飼うなら保護犬にしようね」と話していたことを、猛然と実行に移していきました。
「今飼わないと犬の寿命まで生きられないでしょ。僕は犬を最後まで看取るんだからね」
Mさんの健康寿命と犬の平均寿命を考えると、たしかに飼うならラストチャンスです。まず、せっせと保護団体をウェブ検索し、譲渡会(保護犬と里親志望者とのお見合いのような会)の情報を集め、時間を作っては参加。え?うちのマンションは、ペット禁止なんですよ。どうやって飼うつもりなのでしょう。わたしはまだ人ごとの段階。ある譲渡会で、Mさんがスタッフの方と話しているのが聞こえます。「ペットOKの家に引っ越してでも飼いたいと思っているんですよ」と。本気なの?本気だったんですよね。
バジルとの出会い
とある譲渡会に行ったときのこと。そのときMさんは、「この団体がいい」と思ったそうです(のちほどリンクします)。
あとで聞いたところによると、犬が安心していて幸せそうだったからと。保護しているはずなのに虐待では?と疑われるような事例もありますので、そこは団体さんの姿勢が問われるところなのです。それ以後、その団体のイベントに的をしぼって参加するようになりました。そこに、バジルがいました。
バジル観察メモ
犬を飼うって、どんな感じ?
全く知らなかったわたしは、だんだん要領を得るようになりました。基本的に世話をするのは、Mさんですけど、Mさんもチョキさんに相談しながら育て方を学びました。わたしも手伝っています!
今は落ち着きましたが、我が家に来たばかりの頃は、とにかく怯えていました。
なぜか、一目散にエレクターの棚の中に逃げ込みます。怯えると粗相をする習性らしく、早速部屋のあちこちで、やってくれました。汚れたタイルカーペットを毎日洗うMさん。なかなか、「トイレ」でやってくれませんでした。推測するに、ゲージの中が安心するようなので、早速ゲージを購入したら、やっと落ち着いてくれました。
とにかく怖がり。散歩も怖い。最初の3週間くらいはだっこして外気に触れ、だっこして帰宅の繰り返し。人間も怖く、人とすれ違うと体を硬くして、じっと動きません。
でも今はちゃんと犬らしく散歩大好きになり、ゲージに身を乗り出して「わん!」となくのは、「散歩行く!」のメッセージになっております。
冬から飼い始め、今は初夏。予想はしていたものの、毎日ものすごく毛が抜ける!おかげさまでコロコロ掃除をこまめにやりまくるようになりました!バジルの体をコロコロで撫でてやると、ご機嫌です。お風呂も嫌がらず平然としており、タオルで拭く時もじっとおとなしい(暴れられてびしょ濡れになった経験あり)。家具を噛みまくることもなく、めっちゃ飼いやすい犬なんです。
半日程度なら留守番もできます。留守中のバジルが気になるお父さんは、カメラを設置して外出先からも様子が見られるようにしています。留守番中のバジルは、ほとんど寝ているそうです。ゲージから飛び出してティッシュペーパーを噛み散らかす、などということもありません。飼いやすいなあ。
猫撫で声で「バジル~」と呼ぶおじさん
犬を呼ぶのに猫撫で声っておかしいでしょうか。でも、本当にそうなんです。初めて聞きました、こんな言い方、我が子にも言ったことないのではなかったか。
かと思えば、しつけのつもりか「あかん!」と言葉を強めるのですけど、あんまり一貫性がないような気がするんですよね。バジルはわかっているのかしら。
現在、Mさんがわかってほしいことは、子犬のころに戯れて甘噛みされても、それほど痛くもなかったのが、成犬に近づくにつれ牙がしっかりしてきて、遊んでほしくてガブっとしたらまじで「痛い!」となることです。被害者は、バジルの遊び相手になるMさん。バジル、遊んで盛り上がってしまっても、噛み方は気をつけてあげてください。
散歩中にバジルを見た人から「かわいいですねー」「きれいな犬ですねー」と言われるのが、何ものにも変え難いほどに嬉しいそうで、ほんまに親バカでございます。Mさんは釣り(現在はほぼやめた状態)も病的なまでに好きでしたし、バンド活動もしており、相当なエネルギーをかけていると思うんですけど、それらはバジル愛に比べると5分の1くらいの「好き加減」とのこと。よっぽど好きなんですね。よかったですね、バジルと会えて。
犬の気持ちを推測するのが面白い
正解なのかどうかはバジルにしかわからないことですが、ある程度の気持ちはわかるようになるものですね。
怖がっているときは、目が不安そうで、尻尾をまるめて、動かなくなる。
叱られると、視線をはずす。(なかったことにしたいのか!)
美味しかったら舌をぺろりとする。
かまってほしいときは、ゲージから身を乗り出してワンワン言う。
散歩中に犬と出会うと尻尾を振って仲良くなろうとする(人間はまだ怖い)。
コロコロをあてると「もっとして」とばかりに背中の向きを変えたりする。
Mさんが帰ってくる1分前くらいから、わくわくしている(散歩に行けるから?)。
そんなこんなで、わたしもいろいろと学習しながらバジルとの縁をあたためていこうと思います。
バジルの出身団体 大阪の野犬なくし隊
インスタグラム @osakanoyaken
Facebook 大阪の野犬なくし隊(ちょきちょき)
代表のチョキさんは本職がトリマーさんとのことで、犬たちはみんなお手入れされていて美しいです。
バジルの話、読んでいただいて、ありがとうございました。大阪の野犬なくし隊さんの活動にもご理解、ご支援くださいましたら幸いです。
さとびの活動中、Mさんに運転をしていただく際には、車内にバジルが同乗しておりますことをご容赦くださいませ。