さとびをお取り扱いくださっている十津川村の佐藤浩行さんのオフィスへ。
近自然森づくりの普及活動につとめられ、そのコンセプトが反映されている奈良県フォレスターアカデミーで講師もお務めになっています。
スイスの森づくりから生まれた近自然森づくりのコンセプトは、林業界だけでなくこれからのパラダイムシフトのために多くの示唆を含むと思うのです。
と、SNSには書きましたが、もしかしたら、ちょっと意味が通じないかもしれないなあと、後で思いました。それほどに、町暮らしと林業は遠く、関わりが少なくてむしろ当たり前なのだろうと思います。
たしかに、林業の専門用語や専門技術は一般の人に直接関わりのないことかもしれませんけれども、近自然森づくりから生まれた考え方(「環境か経済か?」という対立の考え方から、「環境も経済も」という両立の考え方)へとシフトする必要が、林業に限らず生まれてきていませんか。と、思えてなりませんものですから、今まで何度となく佐藤さんにはさとびに寄稿していただきました(※)。
わたしたちの社会は、これまで環境か経済かという場面で、いつも経済を選んできました。経済という正義の前には、あらゆるものが犠牲になっても仕方がないのだという信仰があるかのようでした(と、過去形にしたいんところですが、今もまだそのパラダイムの中にありますね)。それに対して「両立させたい。両立するにはどうすればいいか?」を問う近自然森づくりの考え方、ぜひみなさんにも興味を持っていただけたら嬉しいです。
まずは、森が好き、森という言葉にときめきを感じる、そんなあなたに。
森づくりのことが解説されているのに、なぜかアレコレ当てはまると感じるかもしれませんよ。
わたくしなりに、思い当たることは…。
→皆伐しない(ライフスタイルでいうと極端に一方的に決めつけない、新しいことをするにあたって従来のものを全否定してしまわない)
→1種類の樹種に限定しない(たとえば、野菜でいえば、じゃがいもしか育てていなかったら、じゃがいもの病気が流行したら全滅です。他の作物も育てていたら、あるものは病気にかからずに食べられるかもしれません。仕事でも、ひとつの会社からだけ請け負っていたら、その会社が潰れたり縁を切られたりした瞬間に立ち行かなくなりますから危険ですよね)
→自然がやってくれることは自然にまかせて(例えば、なんでも薬や病院ばかりでなく、その前に自然治癒力を使うこと。体は本来健康になろうとするので、その自然の作用を活かすほうが、副作用もなくお金もかかりませんよね)
みなさんだったら、どんな連想をされるでしょうか。
佐藤さんが最近講演された「森づくりってなんだ」という講演が、YouTubeにアップされていますので、「もう少し詳しく知りたい」という方はご覧ください。佐藤さんがどのような経緯で近自然森づくりに出会われたか、そしてその近自然森づくりとはどういうものか、スイス林業の歴史も紹介しながらお話しなさっています。
→こちら
佐藤さんは、この夏からフリーのコンサルタントとして活動なさっています。
HPはこちら
※ 佐藤さんに寄稿していただいた さとびごころバックナンバーより
vol.52 いつまでも豊かな森
「森づくりの立場から考える 豊かさとは何か」 佐藤浩行
佐藤さんの奈良での講演をまとめたブックレット
近自然の森と奈良