さとびこワークショップ・雑草キッチンを開催しました。
さとび春号(vol.61)が出たばかりの4月14日、さとびこワークショップ雑草キッチンを開催しました。参加者さんの中には読者メンバーさんがいらっしゃるので、できたてのさとびのお渡し会も兼ねています。
当日は朝から雨。足元が悪いなかでもキャンセルなく会場の養生庵にお集まりいただきました。養生庵は、講師のクレメンツさんの精霊の森としての活動拠点ですが、この日だけはさとび空間になります。予定では、この日は春の雑草が芽生えたり花が咲いたりする最高の雑草シーズンですので、フィールドワークを取り入れようという考えでしたら、天気を考えるとギリギリまで検討せざるをえず、一度は屋内にきりかえようとしたのですが、結局、小降りになったこともあり、予定どおり養生庵の周辺の生きた雑草を摘み取り、それを使ってクッキングするという内容で行うこととなりました。
ご予約の方だけで満席になるため、広く募集はできておりませんが、少しでも雑草のある暮らしの楽しさを知っていたけたらと、当日のレポをいたしますね。
まずは、傘をさしたり雨具を着たりして、外へ出て、雑草摘みから。雨まじりの中でもみなさんとても楽しそう。
「つくしなんて何年ぶりかしらー」
「これって、何ですか」
「スイバはどれ?」
ツクシやスギナ
春のスギナは食するのに向いています。
つくしは、胞子が飛ぶようになっても食べられるそう。袴をとって下ごしらえ。
ヨモギ
ハコベ
スイバ
カキドウシ
カラスノエンドウ…
定番の雑草が料理に変身していきます。
ナスタチウム(こちらは野草ではなく定植されたもの)も特別参加してはなやかさをプラスしてくれました。
この日のメニューです
ヨモギのジェノベーぜ
カラスノエンドウと絹揚げの味噌炒め
つくしの親子揚げ
雑草サラダ
スイバのソイチーズ
雑草のフレッシュティー
玄米を原料とするグルテンフリーのパスタで
ヨモギはさっと茹でて、グラインダーでオリーブオイルとともにペーストにし、ナッツを加えます。細かく刻んだナッツはヨモギの水分と絡まっていい感じ。歯応えのためのナッツも入りました。
絹揚げに軽く焼き目をつけてからカラスノエンドウを入れ、味噌とみりんで味付け。調味料そもものが本物で甘味とコクがたっぷりなので、シンプルな味付ですごく美味しくなります。
ソイチーズは豆腐をペーストにして作ります。薬草ブックに作り方が載っていますのでよければお求めください。スイバの茎の部分が入りました。葉っぱはサラダに。スイバは酸っぱいので、たくさん食べるよりアクセント的に使われていました。
などなど、クレメンツさんのトークをメモメモしながら聞き入り、みんなで助け合いながら料理して、ランチができあがりました。
ピンクの添え物は、春に出回る新玉ねぎをスライスして梅干しで和えたもの。ピンクが綺麗。
ジェノベーゼに揚げ物を添えて。そのとき咲いている花をトッピングに飾るだけで、ごちそう感がレベルアップ。
(ひとりごと:人によるとは思いますが、あなんの場合、普通のパスタを食べるとなぜかお腹が痛くなってしまうため、自宅ではめっきりとパスタを食べなくなりました。でも玄米が原料なら安心して食べることができる。こんなパスタがあるんだなー。)
春ならではのフィールドワークつきのワークショップは大好評でした。
雑草キッチンは、「自然さえ守れれば、無料で、美しく、薬草にもなる食べものが身の回りにある」と気づくきっかけにしてほしいと開催しています。そして、生き生きとした、なおかつ食して安全な雑草が生えてくる環境は、いとも簡単に失われがちなものです。ぜひぜひ、未来にわたって大切にしてほしいとの願いをこめています。
ほっておいても雑草が生えてくれる国、日本。地球上には、こんな国ばかりではない、もっと厳しい環境の場所もあるなかで、本当にありがたいことです。畑活をしていると、野菜の光合成を邪魔してしまうときは雑草を刈り取ったりはするんですけど、わたしはその場に敷いて、マルチになってもらい、その後はゆっくりと土に還ってもらいます。栄養豊かな雑草は大切な資材です。
そして、一部をこうして美味しくかわいく、いただくことによって、いっそう大切に思えるんですよね。
みなさんも身近な雑草に目を向けてみませんか。食べられる雑草、薬効のある雑草を知り、同時に毒草の知識ももっておくことは大切な知恵になります。
講師のクレメンツさん、今やさとび仲間の筆頭株の一人となっていただいています。いつも楽しすぎるワークショップにしていただき、ありがとうございます(^^)
ご参加のみなさま、さとびこの思いを受け止めてくださりありがとうございますm(. .)m
この日は、さとびの読者メンバーになってくださる方がありました。価値観が通じる人たちと出会えるのは、とっても嬉しいことです。自然にも人にもやさしくありたい人たちの和が広がりますように。
次回の雑草キッチンは、夏号が発行になる7月13日(日曜日)を予定しています。この記事をお読みになってすぐでしたら、まだお席があるかもしれません。参加ご希望の方はメールsatobico.sa(アットマーク)gmail.com までお申し込みください。ドタキャンのないようにだけ、お願いします。すでに満席の場合は、お申し込みメールに返信してお伝えします。お許しください。
7月13日(日曜日)11:00オープン 11:30スタート
場所 精霊の森・養生庵 こちらに地図があります
参加費 読者メンバーの方3800円 一般の方4000円(当日お支払いいただきます)
内容 季節の雑草を学ぶ座学とランチ
講師 クレメンツかおりさん(自然療法の普及活動と専門家の育成をされています)
駐車スペース 有(不明の場合はお問い合わせください)お車でのご来場をおすすめします。
残席の見込み 2〜3席(満席の場合はお許しください)
お申し込み satobico.sa(アットマーク)gmail.com までお名前をお願いします。このサイトの問い合わせフォームやインスタグラムsatobicoのDMからでもOKです。
養生庵での雑草キッチンは、ありがたいことに満席になることが多いため、どなたでも興味のある方にレッスン内容を知っていただけるよう、さとびこブックス『クレメンツさんの薬草レシピ&野草便り』を作りました。料理と野草、両方の知識と知恵がつまった写真の美しい保存版です。オンラインショップからいつでもお求めいただけます。
おすすめバックナンバー
さとびごころ vol.46 特集 薬食同源
雑草や野菜の薬効、レシピ、暮らしへの活用など