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畑活だより|草マルチが一番好き。不耕起、化学肥料農薬不使用でも作れます。形を問わねば。

今日は新嘗祭の日。先日の大倉源次郎さんのスピーチを文字おこしした記事の中で、「現代の日本は新嘗祭の日を勤労感謝の日に変えてしまった」とおっしゃっていますが、今の若い方たちはご存知でしょうか。戦後、GHQの政策により、国の行事であった新嘗祭が変更になったのです。

本来の新嘗祭とは、収穫を神様に感謝する日。これは狭い意味での国家神道の行事というよりも、何千年もまえから自然に感謝をささげてきた日本人の文化のかたちだと思いますので、若いみなさま、勤労に感謝すると同時に、今お米が食べられることを自然の神様に感謝しましょうね。

あなんは、神社参拝をしなかったかわりに畑に立ち、朝日を拝みました。そして、仕事前の畑活をしてきました。


というわけで、畑活だよりです。今日は草マルチの話をさせてくださいね。

このごろ、嬉しいことに「菌ちゃん農法」という言葉が普通に使われるようになってきました。そしてあなんの周囲でも実践している人、チャレンジしようとしている人が何人もいらっしゃるので、おそらく家庭菜園をされる人たちの間では、かなり普及してきているのでは。

あなんも畑活初心者(今もそんなに変わりませんけど)の頃に、過去にもどこかで書いたとおり長崎県の菌ちゃんファームを訪ねて見学させていただき、自分でも実践してみました。セオリーを守って草をたくさん入れて、黒マルチをしてジャガイモづくり。結果、ちゃんとできました。また、その翌年は環境再生の手法についても勉強し、田んぼの硬盤層は割ってはいけないことになっているのでギリギリまで掘って、枯れ枝、チップ、枯れ草、米糠少々などと土を段層に敷き、最後は草満載で黒マルチ、2ヶ月後に菜の花を定植したところ、ばっちり!でした。「あなんさん、絶対に肥料を使ったでしょう?」と言われたときは、「いえ。(にこーーーーーーっ!)」となってしまいました。ほんとに元気に育ってくれて。菌ちゃん農法に出会うまでは、あなんが植えた菜の花だけが生育が悪くて、恥ずかしいやら申し訳ないやら(菜の花プロジェクトのための菜の花なので、種の収穫が少なかったら申し訳ないのです)。

そんなわけで、黒マルチ菌ちゃん農法をすれば、初心者でも「できたー!」の喜びを味わうことができることは体験しました。納得です。

でも、やっぱり黒マルチには抵抗がありました。吉田先生(菌ちゃん農法の先生)も、「5年たったら土ができてくるから黒マルチなしでもいいよ」とおっしゃいます。きっと、初めて実践する人が失敗してめげてしまわないよう、確実な黒マルチ法を伝授されているのだと思います。ですから、そこは自由だと思いますよ、しかしちょっと気になるのが劣化して破れたものがマイクロプラスチックになっていくだろうというところです。かといって、毎年新しいのを買っていると、かなりのコストです。

あなんは、「お金がないからできない」という理由が成り立たないように、お金のかからない畑活をすることにしています。黒マルチは、環境のためにも、お財布のためにも、使いたくないというのが実感です。

そこで、もっぱら草マルチをしております。するとどうでしょう、最近は菌ちゃん先生も、従来の方法とともに、草マルチ法を指導されているようですね。自分のやっていることに、自信が持てて嬉しいな。

マルチとはご存知ですか。土の表面に被せるものです。畑の植え付け前後などに、よく見かけませんか。あれは便利なのですわ。雑草を抑えられる(雑草を敵としなくても幼い苗が雑草の日陰にならないよう、草を押さえる必要があります)。冬は保温になる。保湿にもなる。雨が降りすぎると菌ちゃんが流れてしまうので、それも防げる。強すぎる日差しからは土を守ってくれる。などなど、わたしはもう草マルチのない畑活は考えられません。

先日の雑草の記事でも書いたように、昔は緑肥のみで農業をしていたため、雑草は貴重だったそうですね。その気持ちがわかります。たしかに夏の草刈りは汗だくで大変ですが、そんなときは早朝、夜明け前に草刈りをやればいいのでかまいません。それより、たっぷりの草が収穫できるのが嬉しい。刈った草は、その場で野菜の根本に敷いておきます。また、天日にさらしておくと菌ちゃんが出てきますので、それは堆肥的に使えます。

あなんは、あまり難しいことや複雑なことを考えて畑活をすると、癒し効果が減ってしまうので、多少まちがっていてもやってみる、できないことには拘らずにできる範囲でやってみる、という方針です。それでも、守っていることといえば、「新鮮な草は土に入れない」くらいかな(草が分解されるのに窒素が必要なそうで、土中が窒素飢餓になるらしい。窒素、大事な成分ですものね)。土に入れないで、野菜の足元や畝の上に置くのです。敷くのです。たっぷりです。雑草ならなんでも、あまり気にせず置いています。できたら、数日天日にさらして、かさが減ったものを敷くほうがやりやすい。積み重ねるうつに、土に接したところから腐植か二酸化炭素か水分か、どこかへ帰っていかれます(とにかく消えます)。種が落ちるじゃないかって?落ちたら土のミネラルになるそうですよ。ほとんどの種はよほど条件が整わない限り発芽しません。発芽しても、また草マルチの陰になってしまいます。というわけで、草マルチをしておくと、野菜が負けるほどの雑草は生えてきません。それでも威勢のいいのがはびこってきたら、適当に刈ります。

今日の畑活でも、草刈りをした草マルチに助けられ、土がカラカラになっていません。(水場のない畑なので天水だのみ)

来年の春を楽しみにしながら、エンドウ豆とソラマメを植えています。

エンドウ豆はツルを伸ばして成長します。今年は、竹の支柱を使うことに。先日、さともだちさんのご縁で御所市までいただきにいってきました。ちょうど整理されたかったそうで、「持ってってー」状態でした。支柱に竹、スゴクいい。劣化した土に返せるし、竹を通じて、こんなふれあいも生まれます。竹で困っている人と、畑活民が繋がると絶対にいいと思う。そう思う。
ソラマメのあかちゃん。元気そうです。草マルチをたっぷり載せています。

あなんの畑にはハーブも必ず。

ローズマリー。料理にはもちろん、これでスキンケアは安心。
苗の頃は心配したけれど、今シーズンでしっかりしてきたラベンダー。刺し芽で増やしかけています。たくさん増えたらさともだちにプレゼントしたいですー。花は来年かな。
季節はずれな時期に種を植えた大根が、ベランダで本葉まで育ち、移植を嫌うのは承知のうえで、畑デビューさせてみました。そしたら、よく見ると細い大根ができつつある。楽しみ!大根はいくらあってもいい。スープにして毎日でもいただきたい食養野菜。

秋じゃがは、去年畑をお使いになっていた方のジャガイモが残っていたらしく、自生してきたものを育てています。元気そうでなにより。この葉っぱが黄色くなってきたら、収穫です。ポテサラ食べよう!

通路には、冬の雑草ホトケノザが生えてきました。花もひとつ咲いていました。このままいくと春には、ホトケノザ畑になりそうな予感。オオイヌノフグリ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウは、野菜との相性がいいのでウェルカムな雑草です。

みなさんの畑はお元気ですか。あなんの畑活だよりは久しぶりですが、実際には毎日のようにチョコット畑活をしています。ただ単純に、畑にいられる時間がしあわせなのです。自然素材の服を着て、尻もちをついてぼーっとしたり、素手で草刈りをすれば、アーシング効果も得られます。体にたまったプラスイオンをリリース。すっきりしますよ。

奈良から電車で行けるところでしたら、お手伝いに行きますので、畑活チャレンジャーのさとび読者さま、DMしてくださいませ(^^)。あ、でもこれから寒くなっていくと、やることないかなー。


畑活はよいことたくさん。コンポストを作っても作っても、ちゃんと土に戻せる。ハードルの低いアウトドアライフ。無料でストレッチ&健康づくり。不耕起なので、スコップとノコギリ鎌とハサミさえあれば、お金はほとんどかからない(鍬があるとベターだけど)。生き物や植物への興味がます。野菜の栽培方法をいやがおうにも知る。農家さんへのリスペクトがます。自然にも農家さんにも感謝がます。気持ちいい。楽しい。癒される。

もし、お米騒動のようなことが起こったとき、自分で作れる野菜があるということは、精神的に安定して過ごせる。

そして、スマホのように畑活があたりまえになったら、お年寄りが諦めてしまわれることがあっても農地を引き継いでいけるのではないでしょうか。食料危機がきたら、畑活民が身近な人々を救いましょう。


関連するさとびバックナンバーは、vol.61 (2025 spring )特集 自分の食べものを育てよう、と言いたいところですが、ソールドアウトです。嬉しい。読者メンバーさま、ご購入くださったみなさま、ありがとうございました。

雑草の簡単な知識を集めたもの
さとびごころvol.62 (2025 summer)特集 雑草のある暮らしガイド

さとびの畑活先生(羽間農園さま)に、自然栽培を教わった特集はこちら
さとびごころ vol.49(2022.spring)特集 畑活デビューガイド(残りわずか)

さとびvol.49

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