「どうしても都甲さんに教えてもらいたい」そんな声をいただき、さとびで連載していただいているフォトグラファー都甲さんに一眼レフカメラを使ったワンデイ写真教室をしてもらいました。(場所は、さとびこ編集室にて)
※インスタグラム・FBでも報告いたしました。インスタグラムはこちらです
SATOBICOのサイトにお越し下さった方に感謝をこめ、あらためて振り返ってみたいと思います。
都甲さんは、奈良県内外のあちこちの地域のプロモーションサイトで撮影を担当されていて、わたしが講師をさせていただいているフォレスターアカデミーの公式HPの撮影もそうですし、もう大人気フォトグラファーでいらっしゃるのですが、さとびのようなちっっっさなワークショップのために時間を作っていただき、とっても感謝しています。
受講生は、さとびの表紙やさとびこブックスでお世話になっているヒナタトちゃんと、さとびごころのお取り扱いスポットとして、またTEtoTEのお仲間としてもお世話になっておりますカフェ「アンジュール」のサキさん。
二人とも一眼レフカメラを持ち、写真への興味はモリモリでいらっしゃるのですが、「きちんと教わってみたい」とのことだったのでしょう。
10時半から始まり午前中は座学。
最初の言葉は、「僕がしていることを教えるので、僕のような写真は、誰でも撮れます」
というびっくり発言。そんなバカな。とは思いますが、それほどに、都甲さんはなんでも惜しみなく教えてくださるのです。実は、わたし、以前にも都甲さんのカメラ教室を有志を対象にしたことがあり、たしかそのときも同じ言葉を聞いているんです。そして、そのときも「そんなバカな」と思ってしまいました。でも、こうして重ねて聞く機会を得てみると、あらためて都甲さんは何でも教えようとされていることをやっと理解できたと感じます。(だって、プロって、どこか手の内をあかしたくないとお思いではないんかなあああああと勝手に想像が働いてしまうんですもの。都甲さんごめんなさい)
「僕は教えたいんですけど、話し過ぎてしまうみたいで。だから、本当に教わりたい人に教えたいんですよね」とは驚きました。そんなにも教え好きだったのねー。だったら、わたしがご案内したお二人は、まさにジャストフィット?な受講生さん。とっても向学心があります。
都甲さんのように撮れるかどうかは、講座を受けたあと、真剣に真似するかどうかですよね。
あなんですか?あなんは、さとびに必要な最低限のカメラ使いはしておりますが、お二人のモチベにはかないませんので、雑用やお昼ご飯の準備などやらせていただきながら象耳をたてておりました。
ランチタイムをはさんで実習。お互いにモデルになってポートレート撮影。どうしてもカメラの前では硬くなってしまいがちなモデルさんの、自然な振る舞い、表情、笑顔の瞬間をおさめる工夫や、レタッチの実際についても教わりました。
編集部では、レタッチは「補正」の目的で使いますが、フォトグラファーにとっては重要な表現手段なのです。魔法のようです。感動です。
気がつけば3時をとっくに過ぎていました。
上記の二人の写真は、おそらく後日、都甲さんから送ってもらえるのではないかとうっすらと期待しております。もし、そうなったらこのページにも掲載させていただきますね。
そもそも、スマホが高性能化しているなかで、なぜ一眼レフなのか?というお話がありました。もし、記録性ということを優先するなら、「スマホで何の問題もありません。むしろそのほうがインスタなどにもすぐにアップできるし、向いているでしょう」と。
でも「表現」の面でいうと、一眼レフが向いています。実際の現場ではもちろん、記録性が求められることがありますので、そこはきちんと満たしながら、いかに表現するか?という思いをもって仕事しています。
その都甲さんの「表現」の奥義を教えてもらえるわけです。ワクワクです。これは受講された人だけの特権かもしれませんが、印象に残ったことをひとつ書かせてください。
座学の中でも、実習の中でも、都甲さんから何度も聞こえてきたのは「好き」という言葉。
僕は、〇〇が「好き」なんですよね。好きじゃない人もあるかもしれないけれど、少なくとも自分の「好き」を知ることは大事。自分が目指している(好きな)写真が撮れたら、(極端な話)それだけでも大満足!そのためには、どう撮ればいいのか、どう撮りたいのかという「判断力」が必要。だって、写真には「正解」ってないわけでしょう。逆にいえば「無限通りの正解」がある。だから、「好き」を持っていないと判断ができないんですよ。
「好き」はわがままではなく、感性そのものなんだと思いました。「好き嫌いを言ってはいけません」的な考えは、ここでは邪魔でしかないのです。
都甲さんの、その「好き」を、「好きです」と感じているクライアントさん、生徒さんがたくさんいらっしゃる。なんて素敵なことでしょうか。
わたしも自分の「好き」に対して、もっともっと誠実に向きあっていきたいと、心の中でなにかこう、「きゃーっ」て言いたいような気持ちになりました。
それも、ただ「好き」で終わるんじゃなくて、なぜ好き?どこが好き?というふうに、徹底的に分析してください。そして、たくさん、たくさん「好き」に触れてください。
ああ、これは、若かったころに「あまりのセンスの良さ」に大ファンだった建築デザイナーの方から聞いたことばと同じでした。「どうしてそんなにセンスがいいんですか?」って聞いたら、そんなお答えだったように記憶しています。でも、その頃は、それがどんなに大切なことか、まだピンとこなかったものです。「好き」に対して、ストイックになってはいけないのです。何かを好きと感じる自分を、自由に存分に羽ばたかせてあげるといいんですね。
となりで聴きながら、うなづくことばかりでした。
また、テーブルを囲んでいると、ついつい都甲さんのさとびの連載に関する話題にもなりました。さとびには書いていないけれど、背景にはそんなことがあったのかーというお話を伺ったりして、なんだかトークイベントのように楽しく充実した1日になりました。幸せな写真教室でした。
今回のワークショップは、ふとしたリクエストから実現しましたが、「参加してみたかった」とのお声もいただいております。もしも、ご希望の方がありましたら編集部のほうで企画させていただき、都甲さんにご相談申し上げたいです。都甲さん、そんな日がきましたら、ぜひよろしくお願いします!これを機会に、あたらしいSATOBICO WORKSHOP企画が育っていったら、最高だなあ!
カメラ好きな方、上達したい方、「都甲さんのような写真が撮れるようになりたい!」という方はご連絡ください。今お伝えできるのは、下記のようなことくらいかな。。。
・一眼レフカメラをお持ちの方
・午前から午後にかけてのワンデイ講座となります
・受講料 未定ですが6000円〜8000円くらいの見込みです。さとび読者メンバーの方は割引させていただきく存じます。
・定員 4名程度
・詳しくは、実際に参加される方に直接お伝えいたします。
いえいえ、ワークショップの宣伝が目的で投稿したわけではないのです。都甲さんに教わりながら、写真という表現にチャレンジする楽しさを、少しでもお伝えしてみたかったのでした。お読みくださり、ありがとうございます。
さとびごころvol.62 (2025 summer)は、7月10日、明日発売です。
特集 雑草のある暮らしガイド
よろしくお願いします。
そしてそして、もうひとつ。都甲さんの人気連載「これからの、これから」がSATOBICO BOOKSになります。秋号までには発刊できるよう、準備を進めていますので、「これからの、これから」ファンのみなさん、どうぞお待ちください。