このごろは、マルシェと名のつく催しがずいぶん増えて、TEtoTEのように小さなマルシェは存在感があるのかないのか、わからなくなりますが、何より出店者さんが楽しみにしてくださっていることが催す側としては最幸です。そこから醸し出される空気が、TEtoTEのしるし、TEtoTEだけがお贈りできるものだと思います。
さて2月になりまして、TEtoTE MARCHEのお知らせが始まりました。フォローしていただきますと、今年バージョンのご紹介をご覧いただけます。
https://www.instagram.com/tetote_project/
https://www.facebook.com/tetoteproject.marche
【TEtoTE MARCHE とは】「会ってみたいな、作り手さんに。話してみたいな、使い手さんと。」をコンセプトに、TEtoTEプロジェクトがプロデュースする、作り手と使い手が出会う小さな MARCHEです。
さとびも共催させていただいておりますので、このサイトでは、さとびと関連したご紹介をしてみますね。予備知識がありますと、会話が楽しくなるかもしれませんでしょう。「あの記事、見ましたー」みたいなところから、出会っていただけたら嬉しいです。
本日は、「deer plus」小林 たかえ さん。森のねんど研究所をお借りして開催するようになった2023年から、TEtoTEに加わってくださいました。実は、出店者さんの中で唯一、まださとびでご紹介していない方になります。でも、編集部とはTEtoTEを通じてつながりが生まれ、vol. 55今でも使いたい生活民具カタログの特集で、筆者の藤井健太くんが刺し子について記述。こんなふうに、こぎん刺しに出たった成果?が現れていました。
東北地方に残る刺し子という技法では、布地に糸を縫い込んで補強したり、傷んだ部分を補修したりする。…
この刺し子の技法に出会い、現代風にかわいい模様にして刺繍作品を作っているのがdeerplus小林たかえさんです。わたしも、たかえさんに出会って、刺し子の背景にある物語を教えていただきました。
刺し子は、日本で綿が普及しはじめた江戸時代中期、東北地方などの寒い地域は綿の栽培に適さず、普及が遅れました。貴重な綿製品を最後まで大切に使うため、また布を重ねて縫った厚みで保温するためにも、「刺し子」という技法が生まれ、受け継がれてきたようです。
江戸時代の奈良は木綿の産地でした。日本では木綿が普及したおかげで凍死する人が減ったと聞いています。現代は羊毛やダウンなどが手軽に手に入るのですが、歴史を知ると今のありがたさを再認識できて、ものを大切にしたい思いが膨らみます。同じ日本でも、東北地方は厳しかったのですよね(関西にいると意識から漏れがちなことです)。その中から生まれた尊い技法に、たかえさんは魅せられたのだと思います。
TEtoTEのご縁でお知り合いになると、他のイベントでも「あ、deerplusさんだ」と目に止まるようになるものです。昨年10月、さとびもお誘いいたたいたブックイベント「きたまちブックパーク」では、ご一緒する機会もありました。
ご主人が「deer books」さんとして活動されており、いっしょにdeerplusさんも。ブースに遊びに来てくださり、しばしの間女子トークできて楽しかったです。deer booksさんに「ブックカバーを作ってほしい」と頼まれたのが今の活動に至るきっかけだったのですって。
そんなdeerplusさんのごきん刺し雑貨は、さとび女子のみなさんにはキュンキュンのかわいさ、間違いなしですよ。眺めるだめでも楽しいですし、お話していただけたらもっと楽しいですし、お気に入りの品がありましたら、どうぞ。
昨年のTEtoTEより
最後に、昨年のTEtoTE終了後、とっても嬉しいコメントをいただきましたので紹介させてください。
いつもは通りすがりながら見てもらうこぎんも座ってゆっくり見てもらえるこのイベントは他にはないもので貴重な場所に参加させてもらえて、感謝です。ありがとうございました!またよろしくお願いします。
わたしたちこそ、感謝です。「他にはないもので貴重な場所」だったのだと教えていただけたのですから。今年も、deer plusさんが、TEtoTEにやってきてくださいます。ゆっくりとこぎん刺しをご覧ください。
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TEtoTE MARCHE
2025年2月24日(月・祝)開催
場 所:森のねんど研究所(バスのご利用をおすすめします)
入場料:500円
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TEtoTEを題材に特集を作りました。出店者のみなさんが載っています。
さとびvol.57(2024 spring)特集「暮らしに手を」